2015年8月11日火曜日

異文化交流川柳カルタ(なにぬねの)

いつものように、作句とコメントは羊野さんぽさんです。

「サマータイムの朝焼け」

ナ)夏時間うたた寝でまた朝仕度
⇒ 海外でサマータイムの夕方に横になり、目が覚め、時計を見て、遅刻しちゃう……と慌てて仕度するうちに、まだ薄明るい夜だと気づいたことがあります。私の寝ぼけ眼には朝と思えて。この夏、日本では「ゆう活」と称して朝方勤務を勧めていますが、どうなるでしょう。



ニ)日本史に暗い自分史 明らかに
⇒ 歴史好きなホストファーザーから、北方領土のこととか(アメリカの南北戦争のような)革命が日本にあったのか? とか、英会話力不足以前に、思いがけない話題に窮しました。文化や近代史など自国のあれこれを(それらへの他国からの視点も含めて)知ることで国民としての自覚も育ちそうですが、歴史に疎いままで反省。


ヌ)濡れたって虹出てるから干したまま
「対岸の虹」
⇒ 小雨がぱらつき、芝生の庭に干されたシーツなどを急いで取り込もうとしたのですが、現地の感覚は、「虹=通り雨、すぐに日が差すから気にしない」と、悠々としたもの。確かに雨はすぐに止み、PM2.5とは縁遠い土地柄で空気もきれいでしたし、妙に納得した出来事でした。
(ところで、タバコの煙もPM2.5相当ですよね。もう何年も、窓を開けていたい時に限って、ベランダ伝いに流入してくる嫌なタバコの臭い! どうしたらいいのやら。)



ネ)熱加えゆっくり甘味生み出す手
⇒ 砂糖カエデの樹液からメープルシロップ、サトウキビの搾り汁から黒砂糖。それぞれ手作りする様子を、アメリカ北東部と沖縄の、熱気のこもる小屋で見る機会がありました。液の採取や煮詰める作業に時と手が掛かる工程を目の当たりにした後は、身体にやさしい甘味が一層貴重で美味しく感じられます。採取と精製という面から、キリスト者への神の御手を連想してしまうのは私だけでしょうか。

「餌をついばみに来た野鳥を眺める猫」

ノ)望み事ポツリ祈るは故郷(くに)ことば
⇒ 充実した日々を送りながらも、周囲に日本語を話せる人は居ないし、スカイプやSNSは無い時代。時刻と分数を心配した国際電話や、直筆のエアメール、小包は楽しみでした。受け入れ側の配慮から5つの家庭に転々とスティし気持ちが落ち着かなかったり、言葉で悲しい思いをしたり。在留異国人や難民状態に置かれている方々にも、同様の状況があるかもしれません。難民といえば、「難民支援川柳カルタ」の続きは……と気になるところ。気長にお待ちしています



◆◇◆

◆「川柳ひろば」の投稿先:
   日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
   住所:150-0013 渋谷区恵比寿1-20-26 
   FAX:03-3447-1523
   E-mail: jela@jela.or.jp 皆様のご応募をお待ちしています。

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2015年8月3日月曜日

主婦の本音の五七五

さわやかな川柳本を読みました。『カミさん川柳 傑作選』(みつはしちかこ選、カタログハウス、2008年)です。雑誌『通販生活』が読者から、日々の些事にユーモアをちりばめた川柳を募集し、1993~2007年に「カミさん川柳」として同誌に連載しました。

選者は漫画家みつはしちかこさん。ほのぼのとあたたかで味わい深い選評が大好評だったようです。読んでみて、川柳と評で二重に楽しめました。

本には1996年以降に同誌に登場した傑作635句(三重丸45句、二重丸218句、一重丸372句)が掲載されています。三重丸と二重丸はみつはしさんの評つきで、三重丸にはみつはしさんのイラストまで描かれています。

作品をいくつかご紹介します。ネットで安く購入できそうですし、図書館にあるかもしれないので、評とイラストつきのオリジナル本をぜひ手にとってご覧ください。

川柳ひろば管理人
森川博己


  • やっと来た動物園でもアリが好き
  • 「ママうんち」その一言でラガーマン
  • 幸せは喜び上手な人に行き
  • 隠し芸隠しておいてほしかった
  • 「ただいま」といえば主人が「けっこーです」
  • 「また来ていい?」と嫁にきかずに孫にきく
  • 試着して「おばさんみたい?」ときくおばさん
  • 「ここのスシ、回ってないよ」と子が叫び
  • 閉まる前値引きおじさんつけ回す
  • 怒ってて「怒らないからいいなさい」
  • 愛犬に喜び方を教えられ
  • 這う孫を這って追ってる爺と婆
  • 孫いわくどうして作るの顔のしわ
  • 子の方が正しかったら「やかましいッ」
  • 家庭訪問今日だけ部屋が広くなる


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