2015年3月31日火曜日

【川柳ひろば】お買い物川柳コンテストが第3回入選句を発表

日本チェーンストア協会は、2012年から「チェーンストアお買い物川柳」コンテストを開催しています。2015年3月17日付でネット上に掲載された神野恵美さん執筆記事「応募総数7万5,215句!- お買い物川柳コンテスト受賞作品発表」の中身をJELA川柳ひろば管理人が取捨選択して以下にご紹介します。

◇◆◇

このコンテストは、2011年3月の大震災を経験して改めて認識した“日常の大切さ”や“消費財流通の重要性”などを自覚し、ふだんの買い物の楽しさを再発見してもらい、消費者の暮らしに笑顔と元気を届けたいという思いから日本チェーンストア協会が実施しています。

今年はその3回目。募集期間が2014年11月1日~12月15日で一か月半と短いのに、延べ1万4,345人から総数7万5,215作品の応募があったというから驚きます。どのように周知しているのでしょう。私も川柳ひろば関係者からの情報で初めてコンテストの存在を知りました。

今回の応募者は幼児~100歳と幅広く、これまでの最高齢96歳を上回りました。審査員はコピーライター・仲畑貴志氏(毎日新聞・万能川柳の選者)、川柳作家・やすみりえ氏、イラストレーター・上大岡トメ氏ら。

一般の部の金賞受賞作は次の10点です(柳名省略)。これらの句の応募者は秋田から大分まで日本全国にまたがります。

「もみじの手お菓子売り場に舵をきる」
「新店舗過疎の町にも笑顔呼び」
「速いレジそれも一つのおもてなし」
「買い物は女のアンチ・エイジング」
「値段より裏面チェック母になり」
「詰め放題矯正下着のコツ生かす」
「スーパーに一人暮らしが支えられ」
「バーゲンで増えるわたしの笑いじわ」
「恋人と行った時だけ緩む紐」
「哲学者みたいな顔で肉選ぶ」

入選者には以下の副賞(現金)が送られます。これが投句者が多い理由かもしれません。
・金賞の10人には副賞として現金10万円
・銀賞の30人には3万円
・銅賞の60人には1万円
・感謝賞の100人には5,000円
・チェーンストア賞として100人に3,000円

小学生の部では、50句の優秀賞が選ばれ、1万円分の図書カードが贈られたほか、500人にチャレンジ賞として3,000円分の図書カードが贈呈されました。なお、今回のコンテストの金・銀・銅賞など受賞作品は公式Webサイトで確認できます。

川柳ひろば管理人
森川博己

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川柳ひろばの入選副賞は星野富弘・詩画葉書セットとつつましいものですが、70歳以上で初投句の方にはシルバーエイジ賞、20歳未満で初投句の方にはヤング賞として表彰状と副賞が進呈されます。投句時は年齢を記すことをお忘れなく。


◆「川柳ひろば」の投稿先:
   日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
   住所:150-0013 渋谷区恵比寿1-20-26 
   FAX:03-3447-1523
   E-mail: jela@jela.or.jp 皆様のご応募をお待ちしています。

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2015年3月26日木曜日

【川柳ひろば】阪神・淡路大震災20年~川柳に寄せて「あの日から」

今年の117日で阪神・淡路大震災から20年になりました。遅ればせながら、川柳ひろば投句者からいただいた情報をもとに、最近ネット上で「五七五で詠む震災20年 全国から830句」(神戸新聞NEXT 2015115日付)を目にしました。

NPO法人・神戸グランドアンカーの呼びかけで、当時の心境や歩みをしたためた川柳が兵庫県内を中心に831句集まり、そのうちの100句(八上桐子・選)が、神戸市中央区の芸術文化交流施設「神戸波止場町TEN×TEN」に320日まで展示、と記されています。

展示された100句の川柳すべてを掲載した小冊子を入手したので、いくつかご紹介します(作者名省略)。冊子の表紙には、「わたしの“今”伝えたいこと。20年前に大被災地であったまちからの、ありのままの思いを紡ぎ、伝え、残す川柳。……」とあります

◆◇◆

  飛び起きてタンス押える夫の愛
  まず靴を履けと夫の冷静さ
  「見捨てろ!」と炎の下で父叫ぶ
  震災は家族の絆が生まれた日
  上沢の被災者語るアナも泣く
  老二人避難袋に添い寝する
  ぬくぬくのあのおにぎりを忘れない
  ズタズタの絆を結ぶボランティア
  差し伸べる手のやさしさと強さ知る
  古里はかげもかたちもなくなった
  忘れない助けてあげてと泣く息子
  あのときをすべて受け止め今日あした
  助けてくれたダイエーが消えてゆく
  無事で泣き生死をわけて今生きる
  あの時の山茶花今も咲いている
  ただいまとおかえりがある日に感謝
  忘れない私を覆った母の手を
  愛しくてただ会いたくて星仰ぐ
  震災を詠んで悲しさ乗り越えて
  二十年経てばぽつりぽつりと語りだす
  体内に宿り続けている震度
  悲しみに時効はなくて二十年
  忘れない優しい気持ちになれたこと
  ありふれた生活に住む青い鳥
  伝えたい諦めないを神戸から
  そうなろうそうなりたいよ福島県
  二十年たってわたしになったかなしみ

◇◆◇

冊子には川柳の他に、地震当時と復興した後の神戸の写真も何点か掲載されています。以下に問い合わせれば今でも手に入るかもしれません。東京までは送料込みで一冊数百円でした。

問合せ先=NPO法人・神戸グランドアンカー          
     650-0042 神戸市中央区波止場町6-5 神戸波止場町 TEN×TEN
     電話078-351-1335 ファクス078-351-1334 

川柳ひろば管理人

森川博己

◆「川柳ひろば」の投稿先:
   日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
   住所:150-0013 渋谷区恵比寿1-20-26 
   FAX:03-3447-1523
   E-mail: jela@jela.or.jp 皆様のご応募をお待ちしています。

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2015年3月5日木曜日

【川柳ひろば】ワールド・ビジョン・ジャパンが「世界の子どもカルタ」公表

日本の国際NGOワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)が、「世界の子どもカルタ」を作成し公表しています。JELA川柳ひろば投稿者から情報をいただきました。

WVJは2014年に「命の木プロジェクト」という活動を実施し、その間の6月2日~7月31日に、子どもたちの命を救いたいと願う方々からカルタ文字札を募集しました。そして、集まった796作品から45件を選べ、カルタにしたのが「世界の子どもカルタ」です。

絵札には、文字札に合ったきれいな写真が用いられています。すべてをサイトからダウンロードできるだけでなく、学校や家庭向きに貸出用も用意されているようです。

以下が文字札の全容です。オリジナルは平仮名・片仮名だけでできています。小学生でもカルタ遊びができるように配慮したのでしょう。ここでは、内容が読み取りやすいように、JELAが漢字仮名交じり文に書き換えていることをお断りしておきます。

あ=安全できれいな水を誰にでも
い=命を守る一枚の蚊帳をみんなに届けたい
う=美しい未来を背負って勉強だ
え=栄養を考え作る母の愛
お=女の子にも同じチャンスと可能性
WVJ「世界の子どもカルタ」HPより
か=帰ったら手洗いうがいで予防する
き=きれいな水が僕らと世界の明日をつくる
く=工夫こらした料理が救う
け=研修で教えてくれる良い食事
こ=子どもの健康はすべての親の希望
さ=さあ行こうみんなのために水をくむ
し=知ることは世界を変える力なり
す=水道が当たり前ではない世界
せ=世界はきっと笑顔と子どもで変えられる
そ=育てよう畑のお肉お豆さん
た=楽しいね勉強たくさんしたいんだ
ち=知識が救う子どもの健康
つ=辛いこと乗り越えられるママとなら
て=手を取り合うことは世界で大切なこと
と=とれたての大きい野菜まんぞく笑顔
な=なんでなの独立したはずなのにまた戦争
に=鶏さん家族のためにもありがとう
ぬ=温もりと愛で育む未来の光
ね=願うのは近くてきれいな夢の水
の=伸びたかなみんなのお蔭で元気に成長
は=母の力引き出し活かす栄養指導
ひ=広げよう未来のための教育を
ふ=膨らむ夢と笑顔はワンセット
へ=平気だよ蚊帳があるからマラリアは恐くない
ほ=微笑んで家族仲良く助け合い
ま=学んだよいろんな野菜で元気いっぱい
み=水が出たきれいな水が飲めるんだ
む=無邪気な手きれいな水が守ってく
め=メジャーで実感あなたの成長
も=もう大丈夫早期治療で助かるよ
や=優しさ受けてこんなに大きく育ったよ
ゆ=夢だってあきらめなければいつかきっと叶う
よ=よく磨いた歯で友達と笑い比べ
ら=来年は恵みの雨が降るかしら
り=隣国で平和を祈り生きる日々
る=ルワンダでまずは5歳まで生きよう
れ=歴史はね僕たちの手で変えるんだ
ろ=労せずに水を得られる夢の世界
わ=笑ってる母さんの顔一番大好きな顔
を=小さい時は体重量って明るい未来へ

川柳カルタではないので、五七五音に合わないものもありますが、内容的にはどれも力強いですね。未来、夢、きれいな水、笑い、平和、命……キーワードが頻出します。最も心を打たれたのは「ルワンダでまずは5歳まで生きよう」です。

川柳ひろばを開設したとき、カルタということは全く頭になかったのですが、一年やっている間に、キリストの福音カルタや難民支援川柳カルタのアイデアが湧いて来たり、今回の「世界のこどもカルタ」に出くわしたり、不思議な導きを感じています。川柳ひろばでは、川柳スタイルにこだわりたく思っています。そろそろ、多文化共生かるたがスタートできそうな気配です。楽しみにお待ちください。

川柳ひろば管理人
森川博己

◆「川柳ひろば」の投稿先:
   日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
   住所:150-0013 渋谷区恵比寿1-20-26 
   FAX:03-3447-1523
   E-mail: jela@jela.or.jp 皆様のご応募をお待ちしています。

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2015年3月4日水曜日

【川柳ひろば】第3回分の投句受付を終了しました

2月末日で第3川柳ひろば選考対象の投句受付を終了しました。

今回は300を超える投句があり、その中から柏木哲夫先生によって選ばれた優秀作のいくつかが4月発行のジェラニュースに掲載されます。本日は予想をかねて、投句の中から管理人の気に入ったものをご紹介します。

入選するかどうかは保証の限りではありません。同一人の作品が複数あるため、柳名は省略します。



  ユーモラスなもの
・ 真冬日に弱冷房車乗ってみる
  天邪鬼でお茶目なところがいいですね。本来は「弱冷房車(夏季のみ)」なのでしょう。
・  お似合いでないと言われて気の晴れる
・  老眼鏡?パソコン用と即答し
   PC用眼鏡が普及する前ならどう繕ったか、それが知りたい。
・  「お風呂出る!」百を十ずつ数える子
   子どもの頃、私も百まで数えさせられましたが、十ずつ数えるとは賢いな、こいつ。
・  ナッツターンこれで人生ノーリターン
   落差が大きすぎて笑えます。「帰らざる河」ならぬ「帰らざる空」ですね。

★ 同じような経験しました
・  「泣き止んで!!」そっとしとけば止んだのに
   実によくわかります。
・  捨てすぎて似たもの見れば足止める / 脳トレ本どれを買ったか忘れてる
   私は最近、古本屋で購入しかけて「これ家にあったかな?」と迷うことが多いです。
・  遺跡よりトイレ気になる聖地旅
   長時間歩くときは、私もトイレがどこにあるかが一番気になります。
・  暗黙の年齢を読む求人誌
   仕事探しの苦労をしたことがない御仁には、作者の気持ちはわからないかも。
・  息子来る朝いそいそと若返る
   これは「孫が来る」のほうがピッタリするのでは。

★ 風情が感じられるもの
・ 定年に今再びのプロポーズ
  プロポーズ相手は「仕事」ではなく、「連れ合い」ですよね、もちろん。
・ 朝起きてラジオ体操聞くばかり
  早朝、静かにラジオを耳にしている情景が浮かびます。体操はしないのでしょうか。
・ 心耳澄む牧師の説教お年玉
  説教をお年玉ととらえる心がさわやかですね。この句、牧師に見せましょう。喜びます。
・ 友見舞い運ぶみことばお福分け
  みことば(=聖書の言葉)のお裾分けを「お福分け」とした創造性に感服!

以上です。この中から選ばれるかどうか知りませんが、いずれも味のある句だと思います。


川柳ひろば管理人
森川博己
◆「川柳ひろば」の投稿先:
   日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
   住所:150-0013 渋谷区恵比寿1-20-26 
   FAX:03-3447-1523
   E-mail: jela@jela.or.jp 皆様のご応募をお待ちしています。

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