2015年2月9日月曜日

【川柳ひろば】「主の祈り」やルターの「小教理問答」を川柳にする

教派を問わず、すべてのキリスト教会が大切にしているものに「主の祈り」があります。哀愁をおびたギターの主題曲が有名は往年の名画『禁じられた遊び』では、主役の子どもたちが「主の祈り」を唱えるときに以下の訳(いわゆる文語訳)が吹き替えや字幕で使用されていたように記憶します。クリスチャン、特にプロテスタント教会の信者は、この訳をソラで言える人が多いのではないでしょうか。ちなみに、日本福音ルーテル教会では、「日用の糧」を「日ごとの糧」に置き換えて用いられていますが、ここでは、一般に流布した形でとりあげます。

 

主の祈り

天にまします我らの父よ。
ねがわくは御名〔みな〕をあがめさせたまえ。
御国〔みくに〕を来たらせたまえ。
みこころの天になるごとく、
地にもなさせたまえ。
我らの日用の糧〔かて〕を、今日〔きょう〕も与えたまえ。
我らに罪をおかす者を、我らがゆるすごとく、
我らの罪をもゆるしたまえ。
我らをこころみにあわせず、
悪より救いだしたまえ。
国とちからと栄えとは、
限りなくなんじのものなればなり。
アーメン。
◇◆◇

さて、この祈りを、ノンクリスチャンの方にもわかりやすいように、私が川柳に仕立て上げたものを、以下にご紹介します。左が原文、矢印の右がその内容を川柳化したものです。

    主の祈り → 何をどう祈るかイエス手本見せ

    天にまします我らの父よ。→ 子を思う父親みたい僕らの主

    ねがわくは御名〔みな〕をあがめさせたまえ。→ ひたすらに神をかしこみ崇めたい

    御国〔みくに〕を来たらせたまえ。→ 世の中は愛と平和を求めてる

    みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ。→ 神様のおもい大事にしなければ

    我らの日用の糧〔かて〕を、今日〔きょう〕も与えたまえ。→ ほしいです今日ほんとうに要るものが

    我らに罪をおかす者を、我らがゆるすごとく、我らの罪をもゆるしたまえ。 → 嫌なひと赦せるように頑張るよ

    我らをこころみにあわせず、悪より救いだしたまえ。→ 誘惑に負けそう自分の力では

    国とちからと栄えとは、限りなくなんじのものなればなり。→ 神様はあらゆることを超えた方

    アーメン。→ 今言ったこと本当にその通り

いかがでしょう。分かりやすくなっていれば幸いです。

◆◇◆

クリスチャンの方、あなたも「主の祈り」「十戒」「使徒信条」あるいはルターの「小教理問答」の川柳化に挑戦しませんか。やってみればわかりますが、作句の過程で、自分がその聖書の言葉をどのように受け止めているか、吟味させられます。これが、こういったテーマで川柳を作るときの難しさであり、醍醐味とも言えます。

私は例によってワイフの助けを借りながら「主の祈り」の川柳化を成し遂げました。福音川柳カルタの時に比べると、今回はわりにスムーズにOKがもらえました。面倒くさいので、「いいよ、いいよ」という感じでOKが出されたのではないことを祈るばかりです。

ルターの小教理問答は、2017年の宗教改革五百年を記念して新たな訳『エンキリディオン―小教理問答』(201412月、リトン発行)が発売されています。どなたかが一人で、あるいは信仰の仲間と手分けして、この問答すべてをノンクリスチャンにも理解できるように川柳にしてみてはどうでしょう。きっと深い学びになると思います。
川柳ひろば管理人

森川博己
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