2015年1月26日月曜日

【川柳ひろば】キリスト教月刊誌『信徒の友』が新たに川柳投稿欄を設置

信徒の友』も川柳欄を設けたようですよ、との情報をJELA川柳ひろばの投稿者からいただき、発行元に問い合わせるとともに、最新号を取り寄せ眺めました。

同誌の川柳投稿欄は20144月号に設置されたようです。ジェラニュースで「川柳ひろば」を始めたのと同じタイミングです。まったく知りませんでしたが、シンクロニシティと言うのか、よいことは同時に起こるものですね。驚くとともに、ある種の感銘をおぼえました。

川柳欄設置の趣旨は、すでに投稿欄のある俳句、短歌、詩に比べ川柳は敷居が低く、気軽に投稿可能だからとのこと。同誌編集部が優秀作を選出し、毎月誌面に掲載するようです。20152月号には24句掲載されていて、いずれもなかなかの出来栄えです。何はともあれ、『信徒の友』にエールを送り、川柳ひろばともども栄えることを願う次第です。ちなみに、川柳ひろばのジェラニュースへの掲載句数も次回(4月発行予定)から大幅に増やしますのでお楽しみに!

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東大・京大(の学内書店?)でこの何年間か販売冊数第一位を誇る『思考の整理学』(ちくま文庫)の著者・外山滋比古さんの新刊『知的生活習慣』(ちくま新書)を立ち読みしたところ、外山さんは俳句よりも川柳のほうが「知的」だと書いておられ、川柳作家の今川乱魚さんとの交流に触れています。乱魚さんは、学校の教科書に川柳も取り上げてほしくて、言語学者としても著名な外山さんと接触したようです。乱魚さん自身は惜しくも病死されましたが、最近の小中高の教科書に川柳が採用されているか否か、ご存知の方、情報をいただけると嬉しいです。

乱魚さんには『ユーモア川柳傑作大事典』など多数の著作があり、私の手元にある『癌を睨んで―ユーモア川柳ブログ』(新葉館出版、2009年)には、日頃お考えだったユーモア川柳の十要素が並べてあるのでご紹介します。

    真実(穿ち、ほんとのほんと)を突いてみる
    子供のような無邪気な目を持つ
    人肌の温かみがある
    物事を客観化、相対視する
    自分や人間の弱さ、愚かさを見つめ、それに負けない
    強者の論理に笑って立ち向かう
    表現で次元の違うこと、遠いものを比べる
    一過性でなく、繰り返し読んで面白い
    多様で斬新な比喩を用いる
    品が悪くない        (以上、同書の153頁)

実際の乱魚さんの作品がこの線に沿ったものか否か、以下の句を見てご判断ください。前述の本に載っていた、私が気にいった乱魚川柳です。

  忘れたとも言えず多忙と言っておく
  来年の予定は病院から決まり
  来て欲しくない日が不意にやってくる
  筆は鈍く用なきメールへと逃げる
  補聴器をしても分からぬフランス語
  金になる秘密は何ももってない
  銀行で自分の金が下ろせない
  定年の日で切れている定期券
  顔文字が言うに言えぬことを言う
  カツラつけていると強気なことを言う
  すぐできる小さなことを先にする
  正月の酒を暮れから飲んでいる
  痛いかと聞き痛いことをする歯科医

ひろばでは、皆さんからのユーモア川柳をお待ちしています。


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川柳の作り方その他について、これまで、いろいろな案をこの欄で提供していますが、制限を設ける趣旨ではなく、皆さんが作句しやすいように様々な観点をご紹介していると受け止めてください。私が書いたことをあまり気にせず、参考になるものだけを参考にして、投句に結び付けていただけると幸いです。テーマはあくまで自由です。

70歳以上の方と20歳未満の方には、初回投句に限りシルバーエイジ投句賞とヤング投句賞を差し上げています。賞状と景品付きですので、ふるって作品をご提供ください。

川柳ひろば管理人
森川博己

◆「川柳ひろば」の投稿先:
   日本福音ルーテル社団(JELA)「川柳ひろば」係
   住所:150-0013 渋谷区恵比寿1-20-26 
   FAX:03-3447-1523
   E-mail: jela@jela.or.jp 皆様のご応募をお待ちしています。

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